河井前法相夫妻買収事件 現金提供先認定の議員ら39人を告発

河井前法相夫妻買収事件 現金提供先認定の議員ら39人を告発

河井克行前法務大臣と妻の案里議員が起訴された去年の参議院選挙をめぐる大規模な買収事件で、検察が現金の提供先と認定し、刑事処分を見送っている100人のうち広島県内の首長や地元議員39人について、広島市の男性が28日公職選挙法違反の疑いで検察庁に告発状を送りました。

河井前法務大臣と妻の案里議員が起訴された去年の参議院選挙をめぐる大規模な買収事件の初公判で、検察は現金の提供先と認定した広島県内の首長や地元議員、それに後援会幹部など、100人の実名を明らかにしました。

これを受けて広島市の市民グループの男性が、100人に含まれる首長や地元議員40人のうち本人以外が現金を受け取り、その後、返却したとされる広島市議1人を除く39人について、公職選挙法違反の疑いで検察庁に告発状を郵送しました。

検察は現金の提供先と認定した100人全員の刑事処分を見送っていて、河井前大臣の弁護士は「現金を受け取った側が1人も起訴されていないのは著しく公正さを害する」と主張し、裁判の打ち切りを求めています。

会見した市民グループ「地方議会をただす会」の藤岡圭二会長は「今後同じような選挙違反が起きないためにも、刑事処分を受けさせるという思いで告発した」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200828/k10012588281000.html