トイレは３、４回分貯めてから流した方が節水になるから良いぞ

https://mainichi.jp/articles/20201230/ddm/013/040/020000c

頻尿に悩まされてます＝答える人・伊東晴喜医師（京都医療センター・泌尿器科）

Ｑ　頻尿に悩まされてます

　頻尿に悩まされています。高血圧などの持病があり服薬中です。特に夜間は４回ほど多量に出るため、熟睡感がなく困っています。（千葉県、女性、７７歳）

　Ａ　生活習慣の見直しが重要

　就寝後、２回以上トイレに行かなければならない症状を「夜間頻尿」と呼びます。糖尿病や高血圧、心臓病などの基礎疾患がある高齢者に多いです。「ぼうこう容量の低下」「夜間多尿」「不眠」という三つの要因が関係していますが、明確な原因は分からないことが多いです。

　問題は、日中の生活の質（ＱＯＬ）の低下で、死亡率が上がるという研究結果もあります。夜の転倒や骨折などが増えることも関係しているとみられます。

　治療では夜間の尿の記録を取ります。回数が多くてもトイレの後すぐに眠れるなど、困っていなければ治療しないこともあります。ぼうこうを広げて１回の尿量を増やす薬がありますが、効くとは限りません。生活習慣の見直しが重要です。

　脱水を恐れ、水分を過剰摂取している高齢者がいます。体重５０キロの人に必要な水分量の目安は１日１リットルです。朝昼に飲んで夕方以降は減らすといいでしょう。

　早い就寝が眠りを浅くし、トイレの回数を増やす可能性もあります。個人差はありますが、６５歳に必要な睡眠は正味６時間、７５歳は５時間半、８５歳は５時間です。「遅寝早起き」を心がけましょう。

　夕方に２０分歩くと、血圧が下がって排尿の状態をよくします。夕食後の散歩や、就寝１～２時間前の入浴も睡眠の質を上げ、頻尿を改善します。夜のトイレが１回でも減れば、少し楽になります。できることから始めてみてください。