ゴキブリを駆除しようとアルコールスプレーを撒いてガスバーナーで点火､メイドカフェを全焼させ3人を冥土に送った店長に有罪判決 広島

平成27年10月、広島市中区流川町でメイドカフェなどが入った雑居ビルが全焼し、男性客と女性従業員の3人が死亡したほか、3人がけがをしました。

ビルの1階にあった飲食店の元店長の高澤愛章被告（29）は、
ビルのゴミ置き場付近でゴキブリを駆除しようとアルコールスプレーをまいてガスバーナーで点火したことでビルに燃え移らせたとして、
重過失致死傷と重過失失火の罪に問われ、これまでの審理で「ゴキブリの駆除行為で火災が起きたとは言えない」として無罪を主張しました。

28日の判決で、広島地方裁判所の冨田敦史裁判長は「専門家の鑑定の結果、被告の行為で現場の段ボール箱に着火して火災を招いたと認められ、
可燃物の近くでガスバーナーで点火する行為をした過失は重い」と指摘しました。

そのうえで「鑑定の実験によると火災に至る客観的な危険は大きいと言えず、被告は着火に気付かないまま現場を離れており、
実刑をもって臨むべきとは言い難い」として、検察の禁錮4年の求刑に対し、禁錮3年執行猶予5年を言い渡しました。