イライラしてるから駅のトイレに落書きしようと思う。　どんなこと書けばいい？

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「宿題多すぎ」家庭が悲鳴　募るイライラ、夫婦げんかも

「評価に使われる以上、手は抜けない」
　アンケートは20日時点で「特定警戒」に指定されていた8都道府県の小中高生や保護者に向けて21～22日、ニュース4UのLINE公式アカウントの「友だち」を対象に実施。計495人が回答した。

　宿題の量については、約36%が「多すぎる」と回答。学習メニューを書いた時間割を渡された人も約38%いた。宿題を「すべてやっている」人は約64%で、4人に1人は「一部を選んでやっている」と答えた。評価に「使うと聞いている」人も約23%いた。

　「評価に使われる以上、手は抜けない」。小6の長女の宿題をみている都内の40代の母親は、そう話す。

　学校から渡された時間割には、書道や英語、家庭科もある。「小物作りなどもあり、長女1人では難しい」。夫は在宅ワークで忙しく、頼れない。長女が志望する公立中高一貫校の受検には、内申点も必要だ。「今は仕事を休んでみているが、学力のサポートのために退職も考えている」

　飲食店で働く兵庫県の50代の母親は、夫婦ともに仕事で外出するため、小6の息子の勉強をみられなかった。夫は、留守番中にゲームをしていた息子を怒り、たたいてしまった。「なぜ宿題をさせないのか」と言われ、夫婦げんかに発展したことも。

　コロナ不況で会社員の夫の給料は減り、塾に行かせる余裕もない。「宿題を与えて、やったことにするのはおかしい。学校が再開すると、詰め込み教育になり、勉強についていけなくなるのでは」と心配する。

　アンケートの自由記述でも、切実な声がある。ある親は、宿題につまずいた自閉症スペクトラムの子どもに触れ、「1時間近くうなり声をあげることもあり、毎日怒号が飛び交う日々。誰かに通報してほしいと思うこともある」と訴えた。

　一方、少数派だが、「自学できるようになった」「時間割が決められていて助かる」と前向きにとらえている人もいた。

教諭「誰もがおかしいと思っている」
　中高生を含む10代には、「十分な解説がない」「直接習わないと分からない科目は大変」「理解できないままだが、履修済みと扱うと言われていて不安」など
習っていない範囲を1人で学習し、評価されることへの戸惑いが目立った。オンライン授業が充実している私立高校と、そうでない公立高校の格差を心配する声も複数あった。

　緊急事態宣言が解除されて学校が再開した地域でも、分散登校などにより、当面は通常よりも多い家庭学習が続く可能性がある。

　家庭に時間割が配られるきっかけになったのは、文部科学省が4月に出した通知だ。全国の教育委員会に、臨時休校が長期化する場合、教科書に基づく計画性のある家庭学習を課すことや、それを評価に反映できるとする通知を出した。

　都内の公立小の30代の男性教諭は、「現場は誰もがおかしいと思っている。間違っていると分かっていても、何もできないのが現状」と言う。今月の連休明けには、受け持つ6年生のクラスで
習字や絵画を含む28時間程度のコマ数にあたる課題を出した。時間割は自分で組み立てられる方式にしているが、2人の小学生の父でもある教諭は「私自身も、わが子の宿題でイライラしている。出された方はつらいと思う」ともらす。

　都内の公立小で4年生を担任する男性教諭（31）は、宿題の成果を通知表の評価に反映するつもりはない。学習の定着具合を確認するのは「再開後、顔を合わせてからでいい」。
理科では、実際に実験器具などを使わないとできない内容も多い。「『プリントやっといて』だけでは限界がある。もし教師や仲間との対話なしで成立してしまうなら、そもそも学校の存在意義がない」と話す。

格差拡大、懸念する声も
　家庭への配慮を心がけている学校もある。

　中部地方の公立小の男性教諭（38）の学校でも、学年ごとに毎日の科目を記した時間割を配った。だが、連絡メールには、大きな文字で「それぞれ工夫して好きなペースでやりましょう」との注釈を添えた。また教員同士でも、子どもの前で「学習の遅れを取り戻す」といった言葉を使わないように確認し合った。

　登校日などに課題を手渡す際は、保護者や本人が焦らないように「全部できなくても大丈夫ですよ」「休校が明けたらみんなで勉強しようね」と伝えた。「今まで通りの『宿題文化』を押しつけても勉強嫌いになるだけ。親や子どもの気が楽になるような呼びかけをしてあげたい」