あの寿司、ついに値上げ

コメ高騰で郷土料理「めはりずし」も値上げ 新宮

コメの価格高騰が続く中、熊野地方の郷土料理を提供する和歌山県新宮市の飲食店は、３月から「めはりずし」の値段を上げました。

「めはりずし」は、塩で漬けた高菜で包んだ大きなおにぎりで、和歌山県と三重県の南部からなる熊野地方の郷土料理です。

新宮市の飲食店では、１日におよそ１５キロのコメを使って「めはりずし」を中心としたメニューを客に提供していますが、今月から「めはりずし」の値段を１人前６８０円から７８０円に値上げしたということです。
これについて店は、仕入れている米の高騰が理由だとしていて、去年の夏ごろに１キロ４００円ほどだったコメの仕入れ値は、段階的に値上がりして、先月には１キロ８００円ほどと２倍になったということです。

店では、燃料価格の高騰などを背景にコメ以外の経費の負担も増しているということで、今後、政府の備蓄米が流通しても元の値段に戻すことは難しいのではないかとしています。
千葉から観光で訪れた５０代の男性は、「毎日食べるものの値段が倍に上がるのは、これまでにない状況なので値上げはしかたないと思います」と話していました。

「めはりや」の村尾久彦社長は、「こんな急激なコメの値上がりは過去に経験したことがありません。コメの高騰の影響で、外食を控えたりお客さんが離れたりしないか心配しています」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20250315/2040019420.html