【ラーメン】札幌で何故「みそラーメン」が誕生したか、解明する

ラーメン王国北海道！札幌はみそ、函館は塩、旭川はしょうゆ…でもどうしてそうなったの？

HBC北海道放送ニュース2022年05月12日06時30分

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/hbc/region/hbc-e2b06ff7f71ab8d0de0882a4b4d2a18e

　札幌・みそ、函館・塩、旭川・しょうゆ、という言葉をご存じだろうか？
　道内の美味しいラーメン店が集う、札幌らーめん共和国をのぞいてみると。

調査員
「見てください！札幌ラーメンはみそです。函館ラーメンは塩です。旭川ラーメンはしょうゆです」

　確かに札幌・みそ、函館・塩、旭川はしょうゆだ。

依頼者（なかちゃんさん・14歳・札幌在住）
「なぜ札幌ラーメンは、みそなのか？調べて下さい」

　さっそく札幌、函館、旭川で、調査開始。
　まずは札幌のみそラーメンから。

　札幌を代表するみそラーメンの人気店、吉山商店。香ばしいごまの旨み、濃厚な焙煎みそが大人気。中太の縮れめんが、自慢のスープに絡みつく。

吉山商店　関山芳美　社長
「日本で一番最初にみそラーメンというものを提供したのが、札幌の『味の三平』さんということもありますし、みそラーメンが札幌の風土に合っているということじゃないでしょうか」

　今では全国的にも有名なみそラーメン。その発祥は札幌にある「味の三平」という、ラーメン店だという。
　その味の三平は、今も存在しているのか？

鍋の音
「ジュー」

　なんと！味の三平は、文房具店の片隅に今もある。日本初と言われる味の三平の味噌ラーメン。たっぷり盛られたモヤシ、タマネギなどの炒めた具材。スープを覆う脂の効果で、食べ終わるまでアツアツだ。
　まさに札幌ラーメンの原型と言えるみそラーメンなのだ。

味の三平　大宮秀雄　２代目店主
「調味料でありながらも栄養豊富で、発酵食品であるっていう、こんな素晴らしい物はないだろうというのが親父の最初の考えですね」

　戦後の復興へと大きく歩み始めた1949(昭和24)年に、ススキノの屋台街で、営業していた先代の大宮守人さんは、食糧難の時代に、丼一杯でお腹を満たす栄養満点の食事を作ろうと、みそ汁にラーメンを入れた。
　これがみそラーメンの始まりだという。

味の三平　故・大宮守人　初代店主
「メニューに乗るまで７年もかかった。しょうゆや塩はあるのに、みそがないじゃないかということに気が付いた。みそは古来、日本にあるものだということで、私自身が味噌が好きだということと、おふくろの味だということで、みそはぴったりじゃないかということで、大衆に受けました」
味の三平　大宮秀雄　２代目店主
「世の中の時代を見極めるというのか、先見の明はすごいなと思う」

　1955(昭和30)年には、人気雑誌・暮らしの手帖で紹介され、みそラーメンは、一気に全国区への階段を上りつめたのだ。