道の駅「名物激辛カレー作ったぞ！」TVリポーター「全然辛くないじゃん」駅「！？じゃあもっと辛いの作る！」→リポが味覚障害と判明

完食率３割弱の「生地獄カレー」、激辛香辛料ハバネロが原発風評被害の町で話題作りに一役（産経新聞）
https://news.yahoo.co.jp/articles/67959e1b9b43461497ab0d662cc766a918b99e8e

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ここは福島県平田村。郡山市といわき市のほぼ中間、阿武隈高地にある人口約５３００人の農村だ。のどかな農村は１３年前、悪夢に見舞われた。平成２３年３月の東日本大震災に伴う東京電力福島第１原発事故の風評被害だ。

村の農産物を扱う「道の駅ひらた」の高野哲也駅長（６３）は「原発事故以降７～８割が売れ残っていた」と振り返る。平田村にとって農業の衰退は死活問題。農産物が売れ残る一方、福島県内では原発事故からの復旧で除染関連の求人が増え、農業に見切りをつけ除染作業に従事する人もいた。道の駅では生産者保護のため売れ残った野菜を買い取るようにしたが、在庫は増え続けた。

■激辛商品開発に光明

こんな時、ひとりの女性生産者が激辛香辛料のハバネロに目を付けた。見た目がかわいいという理由だけで「風評に対抗できる」と考え、辛いことは知らなかったという。こんな無謀な発想（？）に他の生産者２人も賛同。原発事故翌年の２４年３月に種をまいたのが始まりだった。

初めて、道の駅にハバネロが持ち込まれたのが同年８月。「最初は『なんだこれ』という感じだった」と高野駅長は振り返る。案の定、激辛の香辛料は物珍しさで一度は買ってもらえても、売れ続けることはなかった。毎日、入荷しても道の駅が買い取る日が続き、在庫は増え続けた。

「なんとかしないと…」。最初はハバネロを乾燥させパウダー状にして売り出したが、安直な発想は通用しなかった。しかし、試行錯誤を繰り返し次々と激辛商品を開発。次第に売り上げを伸ばしマスコミの取材も増えていった。

■念書求める激辛カレー

そんな時、いわき市在住だった故・ケーシー高峰さんが、２８年にテレビのリポーターとして道の駅を訪れた。当時、最も辛いカレー「ハバネロ戦隊カラインジャー激辛レッド」を試食したケーシーさんは「そんなに辛くない」と涼しい顔。ショックを受けた道の駅スタッフが、さらなる激辛カレーを開発。２９年から販売したのが「ハバネロ戦隊カラインジャー生地獄（いきじごく）カレー」だった。

道の駅で販売するレトルトカレーで、激辛レッドの〝体感比〟約３０倍のハバネロを使用。食堂でも食べられるが念書の提出が必要だ。なお、ケーシーさんは当時、舌がんを患っていて、味覚に障害があったことが後になって判明したという。

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